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紅蓮の虹・58 

もう一度、あの恐ろしい場所に立ち戻る勇気は、まだなかった。


・・・思い出しただけでも鳥肌が立つほど怖いなんて、初めてだった。


ゲーム世代は、リセットなんて簡単に復活できると思っているから「死」がきつかった。


幕府軍は、沖に停泊して、キリシタン軍をびびらせた外国の船から、砲台を降ろし砲弾は雨あられと降ってきた。


よける術もなく、天幕も人もふっとんだ。


たまに戦争物の映画を見ることとかあるけどさ、あれは作り物だってわかっているから楽しめるんだ。


他の映画に、同じ俳優が出ているのを見て安心できるみたいにさ。


でも、あの場所で死んだものはもう帰って来ない。


そこで「おしまい」になってしまう。


四郎の言う永遠の楽園、パライソに皆手を取り合いこぞってゆくのだ・・・


反乱軍の食料はつき、矢玉も尽きていた・・・




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