紅蓮の虹・56
「お兄さん、すっごい上手~!」
もっとほめて。
ほめられて育つタイプなんだ、俺。
リフティングは上手いよ。
仲間に入れてもらえなかった、ガキのころ、絵に描いたようにボールは友達だったんだ。
サッカー部に入ったら、今度は個人技に頼りすぎだって散々絞られたけど、結局周囲は点取り屋として認めてくれた。
「ほら。」
全然、仲間に入れない下手くそなその子に、俺は昔の自分を見た。
「ね、つま先でけるより、最初はここでけった方が思ったところに飛ぶだろ。」
「本当だ。」
上気した頬で、少年はボールをけった。
「ナイス、キック!」
その子も入れて、白熱したミニゲーム。
審判は、俺。
「すぐにシュートするんじゃなくてさ、相手が打ちやすいだろうなって思うところに送ってごらん。」
「一、二歩先を狙って。」
子供って、すごいよ。
感のいい奴は、すぐにできてしまうんだ。
考え込む子は、時間がかかるけど一度自分のものにしちまえば、もう大丈夫。
河川敷のグラウンドは、けっこう盛り上がった。
やっぱり体動かすのって、好きだ俺。
最近脳みそ使ってばかりだったから、やたら息が上がったけど。
体力落ちちゃってんじゃん、俺。
もっとほめて。
ほめられて育つタイプなんだ、俺。
リフティングは上手いよ。
仲間に入れてもらえなかった、ガキのころ、絵に描いたようにボールは友達だったんだ。
サッカー部に入ったら、今度は個人技に頼りすぎだって散々絞られたけど、結局周囲は点取り屋として認めてくれた。
「ほら。」
全然、仲間に入れない下手くそなその子に、俺は昔の自分を見た。
「ね、つま先でけるより、最初はここでけった方が思ったところに飛ぶだろ。」
「本当だ。」
上気した頬で、少年はボールをけった。
「ナイス、キック!」
その子も入れて、白熱したミニゲーム。
審判は、俺。
「すぐにシュートするんじゃなくてさ、相手が打ちやすいだろうなって思うところに送ってごらん。」
「一、二歩先を狙って。」
子供って、すごいよ。
感のいい奴は、すぐにできてしまうんだ。
考え込む子は、時間がかかるけど一度自分のものにしちまえば、もう大丈夫。
河川敷のグラウンドは、けっこう盛り上がった。
やっぱり体動かすのって、好きだ俺。
最近脳みそ使ってばかりだったから、やたら息が上がったけど。
体力落ちちゃってんじゃん、俺。
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