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紅蓮の虹・51 

「どうせ、できが違いすぎるって思ってるんだろ?」


「そうだな、わたしの虹。四郎は思慮深いが、虹は直情的だ。」


「同じ魂とは、思えないくらいだ。」


・・・やっぱり、そうだったんだ。


俺は、四郎の生まれ変わりみたい。


でも、四郎にはなれない。


「俺が四郎と同じじゃなくて、悲しい?」


聞いてみた。


「・・・同じだったら、悲しい。」


コウゲイの日本語はときどき、謎めいてわかりにくかった。


四郎はあの後、ひどい刀傷が元で、死んでしまったに違いなかった。


それから二人、コップの中に四郎の姿を探した。

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