流れ星に愛をこめて・1
BL KANCHORO・冬企画参加作品
【流れ星に愛をこめて・1】
あまりにぼくらが仲良しだから、神さまがいたずらした
本当の愛を教えてやろうと
流れ星に願いをかけた
星屑の中に、散らばる煌く真実
見つけて
ぼくの本当の気持ち
探して
ぼくの閉じ込めた気持ち
星に願いを
本当の愛を教えて
怖いほど真っ直ぐにぼくを見て
星の宿る瞳に、ぼくを写して
見つけたぼくに、君からのキスを贈って・・・
流れ星に、キスして
*******************
本当は心のどこかで、気が付いていた。
いつだって、あいつはぼくの身体目当てなんだ。
そんな悲しい事実に、気が付いていたけど気が付かない振りをしていた。
「なぁ。早く出て来いよ。なぁ・・・ったら!」
浴室のぼくは、シャワーの音で聞こえない振りをする。
出て行ったら、散々いじってなぶって喘がせる気満々だから、やだ。
扉の向こうで催促をする甘い声。
「おまえ、いつも長風呂だよな。お~い、倒れていませんか?」
「うるさいっ!」
一緒に入って、全身くまなく洗ってやるというのを必死に回避して、ぼくはここにいる。
でも、今はそれどころじゃない。
今、大変な事態がぼくの身の上に起きていた。
「うっそぉ・・・?ない・・・なくなってる・・・?」
ボディソープを泡立てて大切に洗おうとしたら、ぼくのささやかな分身があるべき所になかった。
「ひぃぃ・・・きゃあああぁっ・・・!・」
「みくっ!?」
扉を開けて入ってこようとする遠流。
「入って来ないで!見ちゃ駄目っ!」
「何があったんだ、みくっ!」
「わ~ん・・・いやだぁ・・・!」
何があったじゃないんだ。
消えちゃったんだよおぉ~~~!!
ぼくは半狂乱で、下半身を眺めて叫んでいた。
「みく~っ!?」
「ぼくのオメガ ω とエル Л がいなくなっちゃった~~~~!うわ~ん!」
ぼくの分身にパソコンの記号から、オメガとエルとふざけた名をつけたのは遠流だった。
ばかっ!
*******************
新しいお話です。
どうぞ、よろしくお願いします。
(´・ω・`) 美久の下半身から、大切なぞうさんがいなくなりました。やばす~
*******************
BL・KANCHOROU冬企画参加作品です。
拍手もポチもありがとうございます。
ランキングに参加していますので、よろしくお願いします。
- 関連記事
-
- ホワイトデーは、「shihuto」に行こう 前編 (2011/03/12)
- 嫁が君・猫とねずみ (2011/02/25)
- 流れ星に愛をこめて・おまけ (2011/01/10)
- 流れ星に愛をこめて・5最終話 (2011/01/09)
- 流れ星に愛をこめて・4 (2011/01/08)
- 流れ星に愛をこめて・3 (2011/01/07)
- 流れ星に愛をこめて・2 (2011/01/06)
- 流れ星に愛をこめて・1 (2011/01/05)
- 真夜中に降る雪・番外編「はじめての春」 (2011/01/04)
- 真夜中に降る雪・15(最終話) (2011/01/02)
- 真夜中に降る雪・14 (2011/01/01)
- 真夜中に降る雪・13 (2010/12/31)
- 真夜中に降る雪・12 (2010/12/30)
- 真夜中に降る雪・11 (2010/12/29)
- 真夜中に降る雪・10 (2010/12/28)