禎克君の恋人 25
まるで悲鳴のような禎克の声に、驚いた大二郎がやっと顔をあげた。
「さあちゃん?」
禎克は紅潮した頬を両手で覆って、大二郎に当たった。
「ばか、ばかっ!離せって言ったのに。大二郎くんがいう事聞かないからっ!こんなっ、こんなことっ……!ああっ、もう~。」
禎克は大二郎の口元と、拭った手のひらに禎克の吐精の跡が白く残ったのを認めた。我慢できなかった自分に腹が立ち、羞恥が襲う。じんわりと涙が滲んだ。
「さあちゃん。ね、落ち着いて。何でもないよ、当たり前のことだよ、さあちゃんは、気持ちよくなってくれたんでしょう?おれは嬉しいよ。シーツが汚れたことくらい、何でもないよ。ね?汚れた所だけ風呂場で洗っておけば、明日までには乾くし、シーツ交換までにちゃんと戻せるから。ね、気にすることないって。」
「でも……。」
「おれ、それよりもさ、正直言うと男同士なんて、さあちゃんにキモイって、拒否られるかと思ってたんだよ。おれの一方的な思いだけ押し付けてるんじゃないかって、いつあっちに行けって言われるか、不安でたまんなかった。嫌われる夢、何度も見たんだよ。」
胸までしかない大二郎に抱きすくめられて、小さな子供のように狼狽していた禎克は、少しずつ落ち着いた。
自分で処理するような淡々としたものと違い、誰かの手が触れただけであっという間に反応して爆ぜてしまった自分がどこか情けなかった。こんな風にあっさりと陥落するのも、予想外だった。
「……ごめん。これ、八つ当たりだね……。こんなになるなんて、思いもしなかったから……。ちょっと驚いた。あの……ごめん。顔に。」
「うれしいよ。おれだけのさあちゃんになった気がする。おれ、巧かった?」
巧いかどうか、誰と比べるべくもなかったが、小さく頷いたら大二郎は恥ずかしげに小首をかしげて薄く笑った。
膝立ちの大二郎が禎克を胸に抱く。
「ね。お風呂行こ。身体洗ってあげる。気持ち悪いでしょ?」
いつしか立場が変わってしまったようで、禎克はこれも成り行きだと思い、素直に誘われるまま風呂に向かった。温いシャワーのお湯が一気に汗と汚れを押し流し、心地よかった。
「さあちゃんは、じっとしてて。おれ、洗ってあげる。」
「いいよ。先に大二郎くんが洗わなきゃ。ぼくが我慢できなかったから、大二郎くんが汚れちゃった。」
結局狭い風呂に共に入り、互いにこすりあった。
「さあちゃん。ずいぶん、大きくなったね。昔はちっちゃくて、うんと可愛かったのに……。」
「そこを見つめながら、しみじみ言うな。」
くす……っと笑って大二郎は再びそこに手を伸ばし、シャボンの力を借りて緩く扱き始めた。大二郎の指が這っただけで、禎克の意に反して天を突いてしまう自分のセクスの余りの節操なしに、男って単純……と内心ごちる。
「……ぼくも。」
そっと禎克が手を伸ばせば、大二郎の腰が逃げた。
「さあちゃんは駄目。」
振り払おうとする手を摑まえると一つにまとめ、頭上に張り付けた。
潤んだ瞳を向ける大二郎に、自分からそっとキスを落とした次の瞬間、禎克は目を剥いた。
「ぅげっ……。うぇっ、にがっ。何……これ。」
大二郎がしれっと口にした。
「さあちゃんのだよ。」
(´・ω・`) さあちゃん……レベル低すぎ。
(°∇°;) え……っと。
(`・ω・´)このちん、持ってるもの120パーセントでお届けしております。←大丈夫か~
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「さあちゃん?」
禎克は紅潮した頬を両手で覆って、大二郎に当たった。
「ばか、ばかっ!離せって言ったのに。大二郎くんがいう事聞かないからっ!こんなっ、こんなことっ……!ああっ、もう~。」
禎克は大二郎の口元と、拭った手のひらに禎克の吐精の跡が白く残ったのを認めた。我慢できなかった自分に腹が立ち、羞恥が襲う。じんわりと涙が滲んだ。
「さあちゃん。ね、落ち着いて。何でもないよ、当たり前のことだよ、さあちゃんは、気持ちよくなってくれたんでしょう?おれは嬉しいよ。シーツが汚れたことくらい、何でもないよ。ね?汚れた所だけ風呂場で洗っておけば、明日までには乾くし、シーツ交換までにちゃんと戻せるから。ね、気にすることないって。」
「でも……。」
「おれ、それよりもさ、正直言うと男同士なんて、さあちゃんにキモイって、拒否られるかと思ってたんだよ。おれの一方的な思いだけ押し付けてるんじゃないかって、いつあっちに行けって言われるか、不安でたまんなかった。嫌われる夢、何度も見たんだよ。」
胸までしかない大二郎に抱きすくめられて、小さな子供のように狼狽していた禎克は、少しずつ落ち着いた。
自分で処理するような淡々としたものと違い、誰かの手が触れただけであっという間に反応して爆ぜてしまった自分がどこか情けなかった。こんな風にあっさりと陥落するのも、予想外だった。
「……ごめん。これ、八つ当たりだね……。こんなになるなんて、思いもしなかったから……。ちょっと驚いた。あの……ごめん。顔に。」
「うれしいよ。おれだけのさあちゃんになった気がする。おれ、巧かった?」
巧いかどうか、誰と比べるべくもなかったが、小さく頷いたら大二郎は恥ずかしげに小首をかしげて薄く笑った。
膝立ちの大二郎が禎克を胸に抱く。
「ね。お風呂行こ。身体洗ってあげる。気持ち悪いでしょ?」
いつしか立場が変わってしまったようで、禎克はこれも成り行きだと思い、素直に誘われるまま風呂に向かった。温いシャワーのお湯が一気に汗と汚れを押し流し、心地よかった。
「さあちゃんは、じっとしてて。おれ、洗ってあげる。」
「いいよ。先に大二郎くんが洗わなきゃ。ぼくが我慢できなかったから、大二郎くんが汚れちゃった。」
結局狭い風呂に共に入り、互いにこすりあった。
「さあちゃん。ずいぶん、大きくなったね。昔はちっちゃくて、うんと可愛かったのに……。」
「そこを見つめながら、しみじみ言うな。」
くす……っと笑って大二郎は再びそこに手を伸ばし、シャボンの力を借りて緩く扱き始めた。大二郎の指が這っただけで、禎克の意に反して天を突いてしまう自分のセクスの余りの節操なしに、男って単純……と内心ごちる。
「……ぼくも。」
そっと禎克が手を伸ばせば、大二郎の腰が逃げた。
「さあちゃんは駄目。」
振り払おうとする手を摑まえると一つにまとめ、頭上に張り付けた。
潤んだ瞳を向ける大二郎に、自分からそっとキスを落とした次の瞬間、禎克は目を剥いた。
「ぅげっ……。うぇっ、にがっ。何……これ。」
大二郎がしれっと口にした。
「さあちゃんのだよ。」
(´・ω・`) さあちゃん……レベル低すぎ。
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