小説・若様と過ごした夏・24
「あの時おれには、先輩が酔っ払っているように見えましたけど?」
爽やか高校生は、赤面した。
「親父のチューハイが、回ってたんだ。申し訳ない。」
気の毒なほど、恐縮する。
「ああ、それで足元ふらついていたんだ。」
「それで、やっと判りましたよ。やっぱり、昨日のは、まぐれですね。」
「県代表に、勝てるわけないですって。」
「従姉妹のこいつ真子っていうんですけど、一応預かってるんで何かあったら俺の責任というか・・・」
「正直、後が怖いんで、頑張りました。」
あたしも笑う。
(上手い嘘つくね、宗ちゃん。)
「ああいうのって、ビギナーズ・ラックっていうんですよね~。素人の宗ちゃんが、有段者にかなうわけないじゃないですか。」
未成年飲酒の高校生も、一緒に笑顔になった。
「そうか。ともかくごめんな。」
「貸しにしといてくれ。
篠塚に何かあったら、俺なんでもするから。」
やたらと爽やかに剣士は退場した。
案外、若様の武術指南とかだったりしてね。
「そうじゃな・・・。」
「確かにあやつは、わたしの武術指南の榊原図書之介に似ておる気がするぞ。」
おっと・・・。
神出鬼没はやめてください・・・若様。
「若様。さっきの人が・・・(あ、名前聞くの忘れちゃった)お詫びにって冷えたスイカ持ってきてくれたんだけど、食べる?」
「スイカ?」
宗ちゃんは、中々察しがいい。
若様は宗ちゃんに任せて、あたしはおばあちゃんと話をする。
向こうの方で、「昔はこのように大きなものはなかったがの」と、おいしいスイカに感動する若様の声がしていた・・・
爽やか高校生は、赤面した。
「親父のチューハイが、回ってたんだ。申し訳ない。」
気の毒なほど、恐縮する。
「ああ、それで足元ふらついていたんだ。」
「それで、やっと判りましたよ。やっぱり、昨日のは、まぐれですね。」
「県代表に、勝てるわけないですって。」
「従姉妹のこいつ真子っていうんですけど、一応預かってるんで何かあったら俺の責任というか・・・」
「正直、後が怖いんで、頑張りました。」
あたしも笑う。
(上手い嘘つくね、宗ちゃん。)
「ああいうのって、ビギナーズ・ラックっていうんですよね~。素人の宗ちゃんが、有段者にかなうわけないじゃないですか。」
未成年飲酒の高校生も、一緒に笑顔になった。
「そうか。ともかくごめんな。」
「貸しにしといてくれ。
篠塚に何かあったら、俺なんでもするから。」
やたらと爽やかに剣士は退場した。
案外、若様の武術指南とかだったりしてね。
「そうじゃな・・・。」
「確かにあやつは、わたしの武術指南の榊原図書之介に似ておる気がするぞ。」
おっと・・・。
神出鬼没はやめてください・・・若様。
「若様。さっきの人が・・・(あ、名前聞くの忘れちゃった)お詫びにって冷えたスイカ持ってきてくれたんだけど、食べる?」
「スイカ?」
宗ちゃんは、中々察しがいい。
若様は宗ちゃんに任せて、あたしはおばあちゃんと話をする。
向こうの方で、「昔はこのように大きなものはなかったがの」と、おいしいスイカに感動する若様の声がしていた・・・
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