Caféアヴェク・トワ 君と共に24 【最終話】
車窓に二人の並んだ姿が映っている。
松本はそっと、包帯の巻かれた指先に触れた。
もう、二度とこの手を放さない。
二人で共に同じ夢を見ようと、松本は誓った。
「直。もうすぐ着くぞ」
「ん……」
「長い一日だったな。疲れたか?」
「匡……さん……」
松本の腕に、直は猫のようにすりすりと鼻先をこすりつけた。
もうしばらくすれば、光の溢れる懐かしい街に電車は滑り込み、また忙しない日々がはじまる。
*****
中央通りから一本外れた通りにある昭和レトロな店は、古い喫茶店をリノベーションしたもので、懐かしさを感じさせる落ち着いた作りになっている。
全体的にライトアイボリー(落ち着いた白)を使い、チェストナッツ(濃い焦げ茶)を窓枠に使ったのが、印象的ないい差色になっていた。
店の外まで、馥郁としたコーヒーの香りが匂いたち、ショーケースには若いパティシエが丹精込めて作った、心づくしのケーキが訪れる客を待っている。
店内は、ステンドグラスを透して入る柔らかな光で包まれていた。
軽い扉を押すとドアベルが店内に来客を知らせ、揃いのユニホームを着たスタッフが一斉に笑顔を向ける。
「いらっしゃいませ」
「Caféアヴェク・トワへようこそ」
【完】
「あとがき」と、ご報告
本日もお読みいただきありがとうございます。
色々ありましたが、fc2の方はアダルトに登録しているので、単語が引っかかったとお返事をいただきました。
どの単語かどうかわからなかったのですが、未成年を連想させる単語がいけないということでしたので、単語を選びなおして何とかアップすることができました。エロいのは、どこまで行ってもいいみたいです……(*´▽`*)←未成年で引っかかるこのちん……
ともあれ、ほっとしました。
作品に関しましては、長らくお休みいたしましたのに、多くの方にお読みいただきありがとうございました。
温かい拍手、コメント、足跡を残してくださり、とてもうれしかったです。
Caféアヴェク・トワのシリーズは、今回で一応終了のつもりでした。アヴェク・トワがフランス語で君と共にという意味だなんて、忘れそうになっていました。(*´▽`*)←ダメなや~つ
でも、直の従兄の正樹のお話を中途半端にエピソードとして使ったので、もう少し書こうと思います。
そろそろコメディが書きたいと思うのですが、ほら、このちん根がまじめだから……
チョープッ(o`・ω´・)=◯)`з゜)・;'アグ!!
お絵かきに関しましては、まだまだつたないですが使い方を思い出しつつあります。がんばります。(`・ω・´)
時間が欲しいです。
では、新しいお話でお目にかかりたいと思います。またね。
あなたが大好きです。 此花咲耶
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