紅蓮の虹・41
「おまえ・・・何を知ってるんだ?」
・・・怖かった・・・
まじ、びびった。
「わたしの虹」がついていないことが、こんなに怖いことだったなんて・・・
少し後悔したけど、もう遅い。
もつれた螺旋は、少しずつほどけようとしていた。
「逆鱗に触れる」という、ことわざを知ってる?
龍のあごの下にある逆さに生えたうろこに人が触れると、龍が怒ってその人を殺すという話がある。
誰にも触れてはいけないものがあるんだ。
「怒らないで、話をしてよ、コウゲイ。」
「何なら、今から過去に跳んだっていい。」
「知っているんじゃないよ。」
「思い出したんだ。」
「初めて、イレーネとコウゲイと手をつないで過去に跳んだとき、俺に大きな傷の跡が浮かんでた。
コウゲイはそのとき、忘れておしまいって言ったけど、違うだろ?
・・・忘れたかったのは自分だろ?」
コウゲイが小さな声で「人間ずれが・・・」とつぶやいた。
灯がないせいで、青白く火花が散るのが見えるのが、怖くていやだった。
俺は今、神様を怒らせているんだと思うと、背中を冷や汗が流れた。
明日になったら、俺の葬式かもしれない。
ごめん百合。
八つ裂きになった、俺を抱きしめて泣いてくれ・・・
「わたしの虹。
君を抱きしめて泣くのはわたしだけだ。」
・・・どうやら、読まれていたみたいだ・・・赤面。
いじわるな、コウゲイ。
・・・怖かった・・・
まじ、びびった。
「わたしの虹」がついていないことが、こんなに怖いことだったなんて・・・
少し後悔したけど、もう遅い。
もつれた螺旋は、少しずつほどけようとしていた。
「逆鱗に触れる」という、ことわざを知ってる?
龍のあごの下にある逆さに生えたうろこに人が触れると、龍が怒ってその人を殺すという話がある。
誰にも触れてはいけないものがあるんだ。
「怒らないで、話をしてよ、コウゲイ。」
「何なら、今から過去に跳んだっていい。」
「知っているんじゃないよ。」
「思い出したんだ。」
「初めて、イレーネとコウゲイと手をつないで過去に跳んだとき、俺に大きな傷の跡が浮かんでた。
コウゲイはそのとき、忘れておしまいって言ったけど、違うだろ?
・・・忘れたかったのは自分だろ?」
コウゲイが小さな声で「人間ずれが・・・」とつぶやいた。
灯がないせいで、青白く火花が散るのが見えるのが、怖くていやだった。
俺は今、神様を怒らせているんだと思うと、背中を冷や汗が流れた。
明日になったら、俺の葬式かもしれない。
ごめん百合。
八つ裂きになった、俺を抱きしめて泣いてくれ・・・
「わたしの虹。
君を抱きしめて泣くのはわたしだけだ。」
・・・どうやら、読まれていたみたいだ・・・赤面。
いじわるな、コウゲイ。
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