【狂おしい秋・学園の狂騒・16】
BL観潮楼秋企画【狂おしい秋・学園の狂騒・16】
堪忍袋の尾が切れた周二は、ついに学校では親しくしないと言う決め事を犯して、隼を掴まえた。
「は、はなしてっ。」
「離してじゃなくて、俺が話があるんだよ。」
怒ったときの周二は、隼も本当は少しだけ怖い。
元々、大きな声は昔から苦手だった。
いつにもまして低い野獣のうなり声は、隼の喉元に喰らいつきそうなきつい視線と両方で、隼を威嚇していた。
涙目になるのを、懸命に堪えた。
「・・・なんですか?木庭周二くん。」
「なんですかだ~?舐めてんじゃないぞ、隼、てめぇ。」
真っ青になった小さな顔を向けて、隼の頬は強張っていたが歯を食いしばって泣かなかった。
それが余計に、周二をイラつかせた。
「借金払いはどうすんだ?毎日、めのほようで済ませるんじゃなかったのかよ?」
「は、払うから。お金はしばらく・・・待って。」
「放課後、毎日来る約束じゃなかったのかよ。」
「もぅ・・・いかない。」
周二は自分でもヤバイと思ったが、血が上り始めていた。
「行かないって?それはちょいと、虫が良すぎるんじゃね~か?あれやこれやで、色々かさんでるだろうが。こちとら、慈善事業やってんじゃないんだがな。」
「だ、だったら木元さんに紹介してもらって、誰かにぼくの「おちんちん」買ってもらうからっ!それで、なるべく早くお金作るからっ。」
周二のどこかで、何かがぷちっと音を立てて切れた。
「ふざけたこと言ってると、犯すぞ、こら!」
「何勝手なこと言ってんだ。何でお前が、勝手に「おちんちん」売るんだよ!そういう話をしてるんじゃないだろ?」
周二の粗野な野性の声に隼は怖気て後ずさり、今は最愛の恋人に恐怖される自分が、無性に腹立たしかった。
いつからこんな風になってしまったんだ。
『俺に悪い所があるんなら、ちゃんと言葉にして言ってくれ。』
『本気でちゃんと直すから。』
そう素直に優しく言えばよかったのに、周二も意地になっていた。
「や。離してっ。」
「うるさいっ。」
周二はずるずると嫌がる隼を引きずって、旧校舎に向かった。
旧校舎の一室、今は生徒会室になっている防音の効く元視聴覚室は、しばらく前まで周二のラブホだった。
誰かれ構わず、女を連れ込みあんあん言わせていたその部屋に、周二はぐいと襟首を掴んだ隼を放り込んだ。
「あっ・・・!」
内側から鍵をかけると周二は、血の気が下がって真っ青を通り越して白くなっている幼い恋人を、奥の長椅子にとんと突いて転がした。
「や。帰・・・るっ!」
「帰さねぇ。もうここでお前を犯る。どうせ、最初(しょっぱな)見つけた時からそのつもりだったんだ。」
「や・・・るつもり・・・って?」
「俺の知っている隼は素直で可愛くて、こんな聞き分けのないやつじゃなかったはずなんだがな。こっちも軽くコケにされちゃ、叶わないんだよ。」
周二が上着を取ると、ばんとその辺りに叩きつけた。
「自分で、脱げないんだったら、俺が優しく脱がしてやろうか?・・・それとも一気に引き裂いて欲しい?」
冷酷に口角を歪めた野獣の言葉に、とうとう隼は心の内を伝えようと意を決した。
皿のように見開かれた目が、しばしばと瞬いた。
抑えようとしてもどうしても震える唇が、僅かに言葉を紡いだ。
「どうして・・・?そんなことを言うの・・・?」
隼ちゃんの怒りの原因が分からずに、あたふたしていましたがついに自分で言うみたいです。
ああ・・・殆どの方が先を予想して、その全てが当たってるんだろうな~・・・
そういうのも、もしかするとBL用語で言う「王道」・・・ですか?違うかな?隼ちゃん、泣かずにがんばるんだよ~。 此花
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こちらで使用させていただいている美麗挿絵(イラスト)は、BL観潮楼さま・秋企画参加のみのフリー絵です、それ以外の持ち出しは厳禁となっております。著作権は各絵師様に所属します。
(pioさま鼻血ぷぷっの美麗イラストお借りいたしました。ありがとうございました。きゅんきゅんの綺麗お子さまです~。夫婦喧嘩は、ちゃんと納まるでしょうか。
堪忍袋の尾が切れた周二は、ついに学校では親しくしないと言う決め事を犯して、隼を掴まえた。
「は、はなしてっ。」
「離してじゃなくて、俺が話があるんだよ。」
怒ったときの周二は、隼も本当は少しだけ怖い。
元々、大きな声は昔から苦手だった。
いつにもまして低い野獣のうなり声は、隼の喉元に喰らいつきそうなきつい視線と両方で、隼を威嚇していた。
涙目になるのを、懸命に堪えた。
「・・・なんですか?木庭周二くん。」
「なんですかだ~?舐めてんじゃないぞ、隼、てめぇ。」
真っ青になった小さな顔を向けて、隼の頬は強張っていたが歯を食いしばって泣かなかった。
それが余計に、周二をイラつかせた。
「借金払いはどうすんだ?毎日、めのほようで済ませるんじゃなかったのかよ?」
「は、払うから。お金はしばらく・・・待って。」
「放課後、毎日来る約束じゃなかったのかよ。」
「もぅ・・・いかない。」
周二は自分でもヤバイと思ったが、血が上り始めていた。
「行かないって?それはちょいと、虫が良すぎるんじゃね~か?あれやこれやで、色々かさんでるだろうが。こちとら、慈善事業やってんじゃないんだがな。」
「だ、だったら木元さんに紹介してもらって、誰かにぼくの「おちんちん」買ってもらうからっ!それで、なるべく早くお金作るからっ。」
周二のどこかで、何かがぷちっと音を立てて切れた。
「ふざけたこと言ってると、犯すぞ、こら!」
「何勝手なこと言ってんだ。何でお前が、勝手に「おちんちん」売るんだよ!そういう話をしてるんじゃないだろ?」
周二の粗野な野性の声に隼は怖気て後ずさり、今は最愛の恋人に恐怖される自分が、無性に腹立たしかった。
いつからこんな風になってしまったんだ。
『俺に悪い所があるんなら、ちゃんと言葉にして言ってくれ。』
『本気でちゃんと直すから。』
そう素直に優しく言えばよかったのに、周二も意地になっていた。
「や。離してっ。」
「うるさいっ。」
周二はずるずると嫌がる隼を引きずって、旧校舎に向かった。
旧校舎の一室、今は生徒会室になっている防音の効く元視聴覚室は、しばらく前まで周二のラブホだった。
誰かれ構わず、女を連れ込みあんあん言わせていたその部屋に、周二はぐいと襟首を掴んだ隼を放り込んだ。
「あっ・・・!」
内側から鍵をかけると周二は、血の気が下がって真っ青を通り越して白くなっている幼い恋人を、奥の長椅子にとんと突いて転がした。
「や。帰・・・るっ!」
「帰さねぇ。もうここでお前を犯る。どうせ、最初(しょっぱな)見つけた時からそのつもりだったんだ。」
「や・・・るつもり・・・って?」
「俺の知っている隼は素直で可愛くて、こんな聞き分けのないやつじゃなかったはずなんだがな。こっちも軽くコケにされちゃ、叶わないんだよ。」
周二が上着を取ると、ばんとその辺りに叩きつけた。
「自分で、脱げないんだったら、俺が優しく脱がしてやろうか?・・・それとも一気に引き裂いて欲しい?」
冷酷に口角を歪めた野獣の言葉に、とうとう隼は心の内を伝えようと意を決した。
皿のように見開かれた目が、しばしばと瞬いた。
抑えようとしてもどうしても震える唇が、僅かに言葉を紡いだ。
「どうして・・・?そんなことを言うの・・・?」
隼ちゃんの怒りの原因が分からずに、あたふたしていましたがついに自分で言うみたいです。
ああ・・・殆どの方が先を予想して、その全てが当たってるんだろうな~・・・
そういうのも、もしかするとBL用語で言う「王道」・・・ですか?違うかな?隼ちゃん、泣かずにがんばるんだよ~。 此花
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(pioさま鼻血ぷぷっの美麗イラストお借りいたしました。ありがとうございました。きゅんきゅんの綺麗お子さまです~。夫婦喧嘩は、ちゃんと納まるでしょうか。
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