紅蓮の虹・24
顔色をなくして悪人が退場し、百合はため息をついた。
「虹。ありがとう。」
「そして、おじさんもありがとうございました。」
・・・あ、ストレートにおじさんといわれてコウゲイがへこんだ・・・
百合は知らないけど、コウゲイは本当はとても若い龍だった。
真実の姿は、俺とタメにしか見えないくらいだ。
「いえいえ。お役に立てて「おじさん」もうれしいですよ。」
「お金はどうだってよかったんだけど、渡したくなかったの。」
「・・・だって、これからお母さんと弟の、お墓とか建てなきゃならないし・・・。」
「でも、虹?何でここにいるのがわかったの?」
俺は、仕方なく双子のステレオが泣きながら尋ねてきたことを教えた。
施設長の部屋で俺の住所を探して、そのままタクシーに乗ってやってきたのだ。
そういえば、何時間乗って来たんだろう。
料金メーターは大変なことになっているはずだった。
「そっか。ステレオに礼を言わなきゃね。」
ずいぶん会ってない気がするけど、まだ一週間も経っていない。
百合は少し大人びて見えた。
「連絡するって言ったのに、ごめんな・・・」
「新しい場所に慣れるのは大変だもん。気にしないで、みんな元気だから。」
「虹は虹の道を行けばいいんだって。」
ごめん、コウゲイ。
人に関わるからいけないんだって、わかってるけど、理屈じゃないことも有るんだよね。
離れてみてわかった。
「俺、百合が好きだ。」
心の中で、そういってみた・・・
「虹。ありがとう。」
「そして、おじさんもありがとうございました。」
・・・あ、ストレートにおじさんといわれてコウゲイがへこんだ・・・
百合は知らないけど、コウゲイは本当はとても若い龍だった。
真実の姿は、俺とタメにしか見えないくらいだ。
「いえいえ。お役に立てて「おじさん」もうれしいですよ。」
「お金はどうだってよかったんだけど、渡したくなかったの。」
「・・・だって、これからお母さんと弟の、お墓とか建てなきゃならないし・・・。」
「でも、虹?何でここにいるのがわかったの?」
俺は、仕方なく双子のステレオが泣きながら尋ねてきたことを教えた。
施設長の部屋で俺の住所を探して、そのままタクシーに乗ってやってきたのだ。
そういえば、何時間乗って来たんだろう。
料金メーターは大変なことになっているはずだった。
「そっか。ステレオに礼を言わなきゃね。」
ずいぶん会ってない気がするけど、まだ一週間も経っていない。
百合は少し大人びて見えた。
「連絡するって言ったのに、ごめんな・・・」
「新しい場所に慣れるのは大変だもん。気にしないで、みんな元気だから。」
「虹は虹の道を行けばいいんだって。」
ごめん、コウゲイ。
人に関わるからいけないんだって、わかってるけど、理屈じゃないことも有るんだよね。
離れてみてわかった。
「俺、百合が好きだ。」
心の中で、そういってみた・・・
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