沢木淳也・最後の日 18
「本日未明、○○河川敷にて、30代~40代の男性の遺体発見、連続死体遺棄事件との関わり濃厚。身元を明らかにする目立った所持品などは発見されず……。木本さん。もしかして、これ……が、拉致されたパパ……かもしれないってこと?」
「それはまだ、わかりません。」
「隼。……まだ、確かな情報は何もないんだ。それに、行方が分からなくなってから、そんなに時間も経ってない。」
驚いた事に、顔色こそ蒼白になったものの、隼は気丈にも倒れなかった。きゅと唇を噛んで肯いた。
真っ直ぐに周二の傍まで来ると、とん……と胸に頭をもたせ、自分に言って聞かせるように呟いた。
「ぼくは大丈夫、漢(おとこ)だもん……パパは、強いよ……」
「……そう!そうだな、隼。まだ何も分かっていないのに、勝手に想像でへこむことないよな?」
「ん……」
しかし、間髪を入れず木本にかかってきた一本の無情の電話が、隼を打ちのめした。署長から木庭組長あてにかかってきた電話は、思いがけないものだった。
「……(木庭の)親父さん。はい、木本です。こちらにいらっしゃいます。」
木本は直ぐに隣りの部屋に移動したが、声は洩れていた。
「はい。では、そのように伝えます。ありがとうございました。はい、大丈夫です。決してねんねを一人にはしませんから。木本も同行します。」
(´・ω・`) 隼「パパ……」
本日もお読みいただきありがとうございます。
話の都合で、今日は少し短めになってしまいました。すまぬ~
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