深い森の奥の魔導師 ・2
使い魔ができないと、魔導師の卵は皆、記憶を抜かれて人間界に追放される。
最後には、キュラ~、どうしようと涙目でしがみついてくるはずだった。
そうしたら、優しく涙を吸ってやって、淫魔の手下を二人で呼ぼうと思っていた。
激しく体をつないで、後ろ孔から溢れた精液を淫魔に供出する。
そうやって、自分がエリンを手に入れたように。
キュラの使い魔、銀色の狐に見えるエリンは、どこか狡猾で抜け目なかった。
使い魔でいながら、自分に危険が及んでも平気で見捨てて逃げ出すような最低なやつだった。
それに引き替え、トモが契約を結んだ火喰い竜はどうだ。
人型になった竜は、薄青い肌に銀鱗を煌めかせ、めまいがするほど美しかった。
しなやかな肢体は、青白い気をまとっているように見える。
使い魔と魔導師は、ふつう血の契約を結ぶ。
互いの血か体液を混ぜ合わせ、飲み干すことで契約は完了する。
身体をつながずとも、契約は可能だったがキュラは簡単に身体を許した。
「ちくしょうっ!何で、トモみたいなみそっかすの落ちこぼれが、竜と契約してんだよっ!」
胸の中にうごめく暗い考えが、地獄から淫魔を呼んでいるとキュラは気が付いていなかった。
使い魔のエリンが、キュラの胴着の裾から潜り込み、萎えた茎をゆるゆると扱いた。
エリンは、キュラと契約を結んでいながら、淫魔の手下なのは変わらない。
「やめろよ。低級な使い魔め!そうやって日に何度も俺のミルクを飲んでばかりで、俺にもっと強い力を授けろよっ!」
エリンは小突かれて、にやりと不敵にわらった。
キュラはトモが使い魔を手に入れた日から、嫉妬や妬み、嫉みといった暗い負の感情にとらわれていった。
下肢の青い器官に執着し、ごくごくと喉を鳴らす銀色の使い魔の目が、ぎらりと変化しているのさえ気が付かなかった。
後ろに手をついたキュラは、背筋を這い登る感覚がいつもと違っているのにも、気が付かない。
使い魔のエリンに何度も白い精を与えながら、キュラは背筋を這い上がってくる快感に呻いた。
トモがどこか遠いところに行ってしまう・・・
俺の知らないトモになってしまった。
そんな気がしてやるせなかった。
淫魔が、忍び寄っていた。
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淫魔ですよ、おじょうさん・・・(〃▽〃)
書きたいものが受け入れられるとは限らない、う~ん・・・BLの世界ってば、ハードル高し。
がんばろ~、お~! (`・ω・´)
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