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深い森の奥の魔導師・7 【R-15】 

「綺麗な翡翠の色だ。ジェード(翡翠)・・・。」
「俺の使い魔、俺の竜の名は・・・ジェード。」

青い竜のたてがみが、歓喜に逆巻いた。

************************

青い竜の名前が決まったことを、トモは一番にキュラに伝えようと思っていた。
新しい使い魔ができてから、使える魔法が違ってしまったから、キュラとはずっと会えなかった。
みそっかすの自分に、いつも優しかった二つ年上の魔導師見習いのことを、トモは大好きだった。

「キュラのこと、本当は、もっと早くにジェードに紹介したかった。」
「いつも、心配してくれたんだ。俺ね、一人だけ使い魔が決まらなくて、人間界にもう少しで送られるところだったんだよ。」
「キュラの使い魔は、エリンと言ってね、ちょっとずる賢いんだけど銀色の毛が逆立つと、すごく綺麗なんだ。」

青い竜はまだ人語を話せなかったが、頷くところを見ると話を理解しているようだった。
ぽんと、小さな火蜥蜴の形に変化すると、トモの肩の上に乗った。
どうやら変化は、自在のようだった。

翡翠色のジェードは、大魔導師の使い魔の話によると、大型の竜と小型の火蜥蜴の混血らしい。
きっと大型の竜に匹敵する力を持っているだろうと、大魔導師は告げた。
混血は、優勢な遺伝子を伝える。
魔界に住む禍々しい種族ではなく、雄々しいけれども精霊に属する翡翠色のジェードを思うと、トモは何やら誇らしかった。

「元気にしてたかな、キュラ。」

しばらく後、扉の向こうのキュラの姿に、トモは泣くことになる。

淫魔に乗っ取られた隠微な美しさをまとったキュラは、インキュバスの求めるまま好物のミルクを欲していた。
同じ魔導師見習いのトトを寝台に引き込んで、キュラとエリンは思うさま喉を鳴らしていた。
トトは、自分の器官が底のない水差しのように、快感を噴き上げるのに恐怖していた。

「あ・・・あっ・・・何で、こんなっ・・・」

決して逃げられないように、魔界の紐で両手は高く寝台に縛められ、4つの手の愛撫に翻弄されていた。
トトの染まった肌はなまめかしく、足の筋肉がしなって縄のようだ。
かたくなに閉じようとする膝を押し開き、キュラが顔を埋めるとトトが必死に逃れてずり上がった。

「あはは・・・。どこへ行くんだ、トト。」

腹の下からトトを見上げる魔導師見習いのキュラは、妖しく赤い唇をなめあげた。
唯一の味方、トトの使い魔、小さな蝙蝠は逃げ出さないように羽をくくられ、トトの赤くはれあがったささやかな突起を舐めるように命令されている。
蝙蝠はキュキューと泣きながら、従っていた。

「いうことを聞かぬなら、お前をこのままトトの後孔に突き入れて窒息させてやろうか?」

使い魔たちの中で、一番低級な蝙蝠の奉仕に、トトは身を捩っていた。
役立たずの蝙蝠だったけど、それでもお互い信頼し合っていたのに・・・
仲間だと思っていたキュラに、こんな目に合わされるなんて。

意思に反してぶるりと幼い中心が屹立し、とうとうトトは泣き叫び悲鳴を上げた。

「キュラッ!何をしたの・・・君、君たち・・・こんなの、おかしいよ。」

インキュバスの尖った犬歯が、トトの細い茎に絡みつくと、血が噴くほどぎりとたち込んだ。

「きゃああぁっーー・・・」

くぐもった悲鳴は、すべてキュラに飲み込まれた。

「まだ、足りぬ。」

キュラの顔をした淫魔インキュバスが、扉の向こうのトモの気配に気が付いた。

「おや。ちょうど良いところへ。」

*************************

|ω・`) トモ:「・・・扉の向こうに、行くのやだ・・・」

(*⌒∇⌒*)♪此花:「大丈夫だって~!」

(´・ω・`)トモ:「怖いこと、なんもしない?」

!(`・ω・´)此花:「しないっ!(ちょっとしか)」

(´・ω・`)トモ:「・・・だまされてる気がする~。」


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6 Comments

此花咲耶  

けいったんさま

けいったんさま

> ほんと インキュバス様は これぞ ”悪”って感じで 素敵ですぅ~(//▽//)ポッ
>
゚・。(。/□\。)。みんな、いじめっこばっかりだ~!←トモ

> これから トモも ちょっと 痛い目に遭うのですね。

設定説明に行こうかと思っていたのですが、その前にちょっといじめてきますっ!(`・ω・´) !
いじめっ子同盟作りたいです。

> 楽しんでます~(〃艸〃)ムフッフッ...byebye☆

・゜゜・(/▽\*)・゜゜・百戦錬磨のけいったんさまの、お口(?)に合うようなエチは、きっと難しいですけどこっそりがんばります。
コメントありがとうございました。嬉しかったです。(*⌒▽⌒*) ♪

2011/01/21 (Fri) 11:23 | REPLY |   

此花咲耶  

びびさま

びびさま

> 扉のむこうから、トモはインキュバスにロックオンされちゃったみたいですね。
> ♪( ´▽`) (←これ違うでしょ!)

(*⌒▽⌒*) わくわくっ♪←もっと、違う~!|ω・`)←トモ:「ひどいです~」
>
> 無事に逃げてほしいけど、セクシーなインキュバスになら、途中までぐらい辛抱してくれませんか?トモくーん?
> てへっ、腐った大人でゴメンねψ(`∇´)ψ

セクシーに書けたらいいんですけど、これからがんばります。
魔界と天界と、人間界の説明を書いていたのですが長ったらしくなってきたので、ひとまずまだ愛情のわいていないトトくんをいじめましたっ!(`・ω・´)

> まあジェード君が何とかしてくれるでしょう。(チッ)

びびち~ん・・・・゚・。(。/□\。)。←トモ
最後の心の声、正直すぎ~。(*⌒▽⌒*) 此花も一緒に(チッ)♪
ぱんつ二枚重ねてはくような、主人公ばっかりです。身持ちが硬い・・
|ω・`)必死こいてるんですけど、エチ場面はなかなか進みません・・・

コメントありがとうございました。(*⌒▽⌒*)がんばります♪

2011/01/21 (Fri) 10:23 | REPLY |   

けいったん  

悪い人って 魅力的~(*▼3▼)ゞ⌒❤

ほんと インキュバス様は これぞ ”悪”って感じで 素敵ですぅ~(//▽//)ポッ

これから トモも ちょっと 痛い目に遭うのですね。
楽しんでます~(〃艸〃)ムフッフッ...byebye☆

2011/01/21 (Fri) 10:13 | REPLY |   

此花咲耶  

ねむりこひめさま

ねむりこひめさまっ!|ω・`)

> これは大変な事になってます!
> トト~~~~~っ!
> でもインキュバス様、素敵。
> ああ……私は誰を応援したら良いのでしょう?>もちろんトモですが

どうやら、みそっかすグループのトトは、当然のように狙われています。
インキュバス様、素敵・・・?おお~、ねむりこひめさま、いじめっ子疑惑っ!
Ф(`・ω・´) メモメモ・・・
>
> イラスト見たいなー。
> でもお話も読みたいなー。
> 欲張りですね、私。

描きたいです~・・・
でもお話に追われています。最後あたりに書けたらうれしいのですけど、なかなか・・・
ヴァンパイアの、つづき~・・・ここで、おねだり。

コメントありがとうございました。嬉しかったです(*⌒▽⌒*)♪

2011/01/21 (Fri) 10:10 | REPLY |   

びび  

あ~、危ない!けどちょっとワクワク!

扉のむこうから、トモはインキュバスにロックオンされちゃったみたいですね。
♪( ´▽`) (←これ違うでしょ!)

無事に逃げてほしいけど、セクシーなインキュバスになら、途中までぐらい辛抱してくれませんか?トモくーん?
てへっ、腐った大人でゴメンねψ(`∇´)ψ

まあジェード君が何とかしてくれるでしょう。(チッ)

2011/01/21 (Fri) 10:08 | EDIT | REPLY |   

ねむりこひめ  

大変なことに~~~TT

これは大変な事になってます!
トト~~~~~っ!
でもインキュバス様、素敵。
ああ……私は誰を応援したら良いのでしょう?>もちろんトモですが

イラスト見たいなー。
でもお話も読みたいなー。
欲張りですね、私。

2011/01/21 (Fri) 05:34 | EDIT | REPLY |   

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